ブックタイトル鹿児島県産婦人科医会会報Vol1
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鹿児島県産婦人科医会会報Vol1
- 79 -二年間のあゆみ3)減少の一途をたどる県内産科医の現状について(鹿児島県産婦人科医会 会長 有馬 直見 氏) 日本産婦人科学会が独自に調査したデータによると、本県は、「医師が高齢化」「分娩数が多い」「就業率が低い」とされており、10年後は、10 %以上医師が減少すると予想されている。 二次医療圏毎の分娩状況(鹿児島市を除く)をみると、1医療機関当たりの分娩数は、324.5人。1人当たりの分娩数は、210.5人となっており、全国医師の1人当たりの分娩数105人に対し約2倍となっている。 また、県産婦人科医会が独自に実施したアンケート調査では、分娩施設維持の期間が「5年以内」と回答した施設が4箇所。特に、南薩、北薩地区が顕著だった。 分娩取扱い医療機関が閉院すれば、周辺の医療機関が負担増となり、産科崩壊ドミノが起こることが危惧される。4)出水地域の産科医療の現状について(出水郡医師会 会長 古郷 米次郎 氏) 「医師の高齢化と会員数の減少で、このままだと、地域医療の協力、参加すら困難になってくる。現在は、実質2名の医師が年間800件の分娩を扱うことで、なんとか対応しているが、不測の事態が起きた場合、上部医療機関への搬送が生じ、かなりのリスクを背負っての産科医療と言える。 一方では、少子化により対象件数も減少する。地域医療構想を議論するなかで、産科医療の在り方、充実の方策を検討したい」と述べた。5)鹿屋医療センター産婦人科の現状(鹿屋医療センター 院長 日髙 史郎 氏) 平成21年に地域周産期母子医療センターの指定を受けたことで、開業医との役割を分担。 センターは妊娠異常などへ対応してきたが、開業医の分娩取扱い停止などもあり、里帰り分娩が出来ない状況が生まれた。 一方で婦人科の増加もあり、大隅地域4市5町で組織する協議会で検討した結果、分娩数の増加に対して、現在は医療センターが中心となって、地域内で調整している。 今後の分娩数の増加へは、対応できないので、市町村と協議して、大学へ医師の派遣を依頼している。6)公立産婦人科医院の設立・存続は、種子島地区に何をもたらしたか(熊毛地区医師会 代表 高山 千史 氏) 種子島における公立産婦人科の設立と存続について報告。 種子島では、2008年の民間病院休診・閉業により、産科医がいなくなった。島では「お産ができないぞ」と衝撃が走った。 平成20年1月、公立の産婦人科が開設された。これは、住民・議会の支持に支えられ、行政と医療者が連携して、努力した結果だった。その後助産師不足等の危機もあったが、乗り切り、8年間で1,846 人の出生があった。 産婦人科の存在を経済の面から捉えると、大きな経済効果があり、島の重要な産業ともいえる。 3地区の住民、議会、行政が努力することで、公立産科の継続を図っていきたい。 今年4月には、民間の新医院も開院する予定。