ブックタイトル鹿児島県産婦人科医会会報Vol1
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鹿児島県産婦人科医会会報Vol1
- 78 -(7)平成27年度「市町村と医師会、鹿児島大学病院との意見交換会」 平成28 年1月29日(金)ベストウェスタンレンブランドホテル鹿児島リゾートで、市町村と医師会、鹿児島大学病院との意見交換会が開催され、関係団体から165 名の出席があった。 意見交換会では、喫緊の課題である、「地域医療の産科の現状について」をテーマに、7団体から、地方における産科医不足の現状が報告された。 冒頭、鹿児島県医師会池田?哉会長は、「地方における産科の現状は、『厳しい』を通り越して、いまや『深刻』であり、このままの状態があと10年も続けば、『産科崩壊』という、由々しき状況を招きかねない。地方での開業医の高齢化が進むなか、24時間体制で緊張を強いられる激務に『お産を支えるには体力に限界がある』と悩む現役の産科医が増えている。人口の減少を食い止めるためにも、安心してお産ができる体制を作り上げるのが、我々の責務だと思っている。そのことが、長い目でみて、地方創生にも繋がっていくはずである」と述べた。 また、熊本一朗鹿児島大学病院長は、「鹿児島県は、行政・医師会・医療機関の連携が上手くいっている。地方都市の消滅を食い止めるには、若い女性が出産・育児が出来る体制作りを行うことが重要であり、女性医師が小児科・産婦人科で継続していけるよう男性医師の理解、環境作りが大切である」と述べた。 古薗 宏明保健福祉部長は、「全国的にも産科医・小児科医不足で悩みを抱えている。分娩手当の補助や研修奨励金等を行うことで、市町村の取組みを支援し、医師会・大学との連携を行いたい」と挨拶した。 挨拶の後、産科地域医療として、7団体から報告があった。 以下は、報告概要。1)鹿児島県の周産期医療の現況と対策(鹿児島大学病院産科・婦人科 教授 堂地 勉 氏) 鹿児島県下の分娩取扱施設数が平成22 年の53施設から平成26 年には44施設に減少。後継者がいない、子供が内科医、燃え尽きた、スタッフ(助産師)が辞めたなどの理由である。 産科医師の平均年齢は58 58 歳、産科医の1人あたりの分娩数が28 28 件/月と非常に厳しいものがある。産婦人科医が足りているのは鹿児島市とその周辺(姶良、霧島地区)のみであるが、それも少しずつ厳しさを増している。 鹿児島大学産婦人科医局の現状として、この20年で、60人入局をしたが、23人(38%)しか分娩を担当していない。また、年々、女性の割合が増えてきている状況である。2)鹿児島市立病院産婦人科における周産期医療の現況(鹿児島市立病院 産科長 前田 隆嗣 氏) 鹿児島市立病院産婦人科は、母体胎児集中治療室(MFICU )6床、産科病床38床で構成されている。 産科は医師16名で診療を行っており、全国で最も多いMFICU ICU ICU 1床あたりの母体搬送受け入れ数(35.3件/床、全国平均16.5件)であるが、過去5年の搬送依頼中、実際の受け入れ数は74.4%(1075 件/1444件)にとどまっており、残りの25%は他の施設への搬送をお願いしている。 また、移動が困難な重症症例は、ドクターヘリ等を利用した医師派遣で対応することを試みている。